令和元年度青年経営者の主張大会 出場

日 時:令和元年7月7日

場 所:フォレストイン昭和館

主張者:須藤 竜彦副部長

テーマ:「無理は自分の糧になる」

(※以下原稿ママ)

私は、人と接するのが苦手です。

「須藤!おまえ青年部入れよ!」

「無理無理無理」

「いいから一度来てみろよ!」

先輩からそう言われ断ることができないまま、渋々会議に参加することになってしまいました。

そこで目にしたものは、

「ぶっちゃけこんなの現実的に厳しくないですか?」

「これやらないなら、やる意味なくね?」

そんな熱い議論を目の当たりにした私は、先輩たちの背中を追うように、青年部への入部を決めました。

 

いざ、入部したのはいいものの、最初のうちはわからないことだらけです。だからこそ、委員会や事業には積極的に参加し、

少しずつでも顔を覚えてもらえるように努力しました。

そんな中、先輩から「須藤ちゃん、副委員長をやってみないか?」とお話をいただきました。

「無理無理無理!」

しかし、人前で話すのが苦手という自分の殻を破るチャンスかもしれない。

そう思い、受けることにしました。

 

初めての担当事業は「納涼会」でした。

事業構築について何もわからない中、先輩たちから丁寧に資料づくりの術を教えて頂き、私なりにどうやったら地域にも貢献でき、みんなに楽しんでもらえるのか、過去の納涼会ではどんなことをしていたのか、お店のキャパシティはどのくらいなのかをリサーチして練り上げていきました。

初めての事業ということもあり、準備不足でビールケースの上で腕相撲をやることになったり、席の配置が悪くて先輩たちとの懇親がうまく深められなかったりと反省点もありましたが、雨が降っていたにも関わらず、普段顔を合わせることがない方々に足を運んでいただきました。初めて青年部に入って達成感を感じた瞬間でした。

 

私たちが毎年行っている事業の中に、「調布青年経済人会議」というものがあります。

これは、調布市商工会青年部と調布青年会議所という二つの団体が協力し、調布市が抱える問題点を見つけ、解決して行くことが目的とした事業です。

過去には商店の跡取り問題から街コンや調布の新しい名物をつくるべくB級グルメを創作したり、又まだ知られていない調布の素晴らしいお土産を再発見する為に調布お土産ガイドブックの作成などその時、調布が抱えている問題に焦点を当ててきました。

 

なんとその、「調布青年経済人会議」の実行委員長を務める機会が巡ってきたのです。

「無理無理無理無理!」正直最初はそう思いました。

一つの団体もまとめ上げた事のない私にとって、荷が重すぎると思い最初は断るつもりでいました。

しかしその当時の部長から、

「須藤ちゃんなら大丈夫だよ!」

「一人でやる事業じゃないしみんながサポートに回るから更に自分の殻を破ってみない?」

そんな言葉を頂き、両団体が協力して事業を作り上げる難しさの中に、今までにはない自分を見つけることができるのではないか?

そう思い、受けることに決めました。

 

色々な意見が出る中、私は「商工会ならやっぱり商店街にスポットを当ててみたい」とみんなに訴えました。いま大型店舗の乱立により多くの客足が遠のいてしまった調布のメイン通りでもある商店街をまた昔のように大勢の人で埋め尽くしたい。

私は、特に商店街で夏祭りやクリスマスのような大きなイベントのない10月に開催時期を合わせ、商店街全店舗を巻き込むような大規模なハロウィンを開催しようと思いました。

しかし、今までしたことのない事業に対して商店会の方々は消極的で「それで本当にお客さんくるの?」「小売店じゃないうちの店にどんなメリットあるの?」「いつも来てくれるお客さんには迷惑なんじゃない?」など各商店それぞれの事情や業種が違う中、どのように協力して頂くのか、またどのような利益を生み出すことができるのか、悩みました。

私は人に電話をすることが苦手でしたが、少しでも多くの実行委員会メンバーの知恵を借りるためにも、なかなか参加してくれないメンバーに対しても根気よく電話をし、最終的には大勢のメンバーがこの問題に向き合ってくれるようになりました。

 

しかし実際に具体的なイベント内容を説明にいくほどに、協力的だった商店街の人ですら「須藤さん、この企画協力してうちの店にどれくらい効果得られるの?」そんなお声を何件も頂きました。

「初めてのことで大変かもしれません。でも必ず私達がこの商店街を人でいっぱいにして盛り上げてみせます!ご協力お願いします!」

この想いを胸に実行委員会メンバーで各店舗を粘り強く廻り、商店会の会合でも企画主旨を説明させて頂き、更に出た意見を取り込みながら、なんとか商店会のご協力を取り付けることができました。

 

しかし、開催規模の大きさ故にここからが更に大変でした。出店の打ち合わせ、ポスター作成、チラシの配布、道路許可申請、協力団体とのスケジュール調整、予算組み、協賛のお願い、仮装コンテストのステージ作り、備品の買出し、近隣住民への説明、本当に次から次へとやらなければならないことが出てきました。

開催が近づくにつれて毎日のように集まり一つ一つ問題を解決していき遂に開催当日までこぎ着けることができました。

 

普段は100人程度しか来ない200mほどの商店街に、当日は1,200人を超える人たちが練り歩き、かつての商店街の賑わい以上の人並みが目の前に広がりました。私は仮装しながらスタンプラリーの担当もしていましたが、まるで夏祭りのクライマックスのような賑やかなその光景を目の当たりにした時、今までの苦労や疲れが自然と消えていました。

 

夜の部ではアルコールも振る舞い大人対象の仮装コンテストも実施しました。そこには昼まで商店街を埋め尽くしていた地元の方々に加え、この仮装コンテスト目当てに、なんと調布市外からも大勢の方々が参加をしてくれました。

大型店舗に地元のお客さんが流れてしまうのは仕方がないことだと思います。しかし、ただ地元のお客さんだけをみるのではなく、もっと新しい事にチャレンジしていけば、今回のように市外からも大勢の人を呼び込み事ができます。「新しい試みに常にトライし続ける」そこにいま商店街が置かれている問題への答えがあるように感じました。

以前までは調布のイベントなんだから調布の人が来ればいいんじゃないかと思っていた私には、この時やっと市外の人を呼ぶ大切さがわかりました。

その後、商店会の方々からも「うちの商店街にこんなに多くの人が来たのは初めてだったよ」や「今回参加しなかった店舗も説得するから、来年も是非開催して欲しい」等の沢山のお声を頂きました。

調布青年経済人会議は単年事業です。しかし、この勢いは止まりません。翌年、今回協力してくれた人たちが、なんと有志でハロウィンイベントを開催してくれることになりました。これは、街の人たちが、私たちの事業に賛同してくれた証でありこの上ない喜びでした。

 

初めは考え方や方針の違う両団体を自分がまとめ上げることはすごく難しいと思っていました。しかし、今回このハロウィンの成功によって、あえて困難なテーマに立ち向かうことにより、自然とお互いを理解し団結することができていました。

 

「無理無理!」で始まった事が人と繋がっていくことで、街とも繋がることが出来るんだと感じました。

 

私は人と接するのが苦手です。しかし、青年部に入ってからの私は、沢山の方々と接していったことで、成長し続けてきました。

たとえ「無理無理無理」と思っても、失敗を恐れず挑戦し続けることは必ず自分の糧となることを知りました。

 

自信をもって言えます。

商工会青年部に入って良かったと、そして私は今「無理無理無理無理」と思いながらも大勢の前で堂々と話せています!

以上

 

いかがでしたでしょうか?

委員会や役員会で何度も準備を行いました。

須藤副部長本当にお疲れ様でした!!

結果は4位でしたが、練習以上に実力が出せたのではないでしょうか!?

須藤副部長おめでとうございます!!

また、当日まで須藤副部長を支えてくださった

井手籠副部長をはじめとする主張者サポートメンバーの皆さま

当日須藤主張者を応援に来てくださった横田事務局長・調布Do倶楽部の先輩諸兄・青年部員の皆様

本当にありがとうございました!